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#02 トレーニングの特徴について[2]

※前回からの続きです。

「前回の記事:トレーニングの特徴[1]へ

前回は筋肉を柔らかく鍛えることで起こる反応として、血流や代謝などが良くなり、疲労の回復や体質の改善につながるといったお話をしました。

今回はトレケアのトレーニングで高まる神経的なはたらきについてお話して行きたいと思います。

私達は普段の生活の中で生体にはたらく様々な反射作用を利用して活動をしています。

「反射」とは外界からの刺激に対し意識せずに運動を起こす反応を言います。

いくつかある反射作用のうち、トレケアでは「伸張反射(しんちょうはんしゃ)」と呼ばれる体性反射を利用してトレーニングを行っています。

これは筋肉が伸ばされることで起こる反射です。筋肉の中には、その長さの変化を感じ取る「筋紡錘(きんぼうすい)」と呼ばれるセンサーがあり、筋肉が伸張されることで、このセンサーが反応し、伸ばされた筋肉は反射的に収縮に転じ力を発揮しています。

筋肉は伸ばされることで、その弾力性により収縮するということをお話ししましたが、実は、その物質的な要素だけではなく、この「伸張反射」の作用により、神経を伝わって来た電気信号を受け取ることで、伸ばされた筋肉は収縮に転じています。

この反射作用で注目したいのは、力発揮の際、伸ばされた筋肉の弾力性を活かせるということだけではなく、力を発揮した筋肉に対して反対の働きをする筋肉には緩むような信号が同時に送られるということです。

これは「拮抗抑制(きっこうよくせい)」と呼ばれ、やはり身体に元々備わる反射作用です。その働きは、相反する方向に力を発揮する筋肉同士が互いの力を邪魔しないようにするためのものです。

これによって無駄のない筋肉の活動、つまり力の発揮、そしてスムーズな関節の動きが可能となります。

こういった神経系の働きは無意識下で行われていますが、鍛える筋肉を意識して力んだ状態でトレーニングを行うと、この「拮抗抑制」が適切に作用せず、「共収縮」といって、相反する働きをする筋肉同士が互いに引っ張り合う現象が生じます。

車でいえば、前進方向とバック方向に同時にギヤを入れて走るようなもので、当然、スムーズな動作は行いづらくなります。このように力んで力を使うことに慣れてしまえば、思い通りに身体を操作できなくってしまうばかりか、筋肉や関節には大きな負担となり、ケガの原因にもなってしまうことは想像に難くありません。

特にこのような「伸張反射」・「拮抗抑制」といった反射作用を利用し、効率的に瞬発的かつ大きな力を発揮する能力はスポーツにおいて多くの場面で要求されるため、アスリートにとっては充分に機能させたい神経系のはたらきとなります。

トレケアでは、筋肉を柔軟に鍛え関節の動きを良くしていきますが、それだけではなく、場面に応じて適切な動作を行うことができるよう、神経による筋肉の制御能も同時に高めていきます。

これにより、日常生活や競技での力の使い方や動作がより合理化され、「思い通りに動けるカラダ」が出来上がっていきます。

このように、筋肉・関節・神経系の機能を高めることで、「姿勢の改善」や「運動機能の改善」を目指していくわけですが、ここで、どのような考え方を基にアプローチして行くのかが大切になって来ます。

そこで、トレケアでは「利重力身体操作法 Utilizing Gravity Movement (U.G.M.)」といった運動理論に基づいて、姿勢づくりや動作改善を進めています。

次回はその「利重力身体操作法 Utilizing Gravity Movement (U.G.M.)」についてお話していきます。

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