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#11 U.G.M.的「正しい姿勢」②

肩甲骨が背骨側に向かって斜め内側下方に下がる動きを「肩甲骨の下方回旋」と言いました。この「肩甲骨の下方回旋」を背中の筋力を使わずに引き出す秘訣、、

それは、ズバリ!“重力の利用”です!!

U.G.M.(利重力身体操作法)では、腕の重さを利用することで、肩甲骨の「下方回旋」を促します。

肩甲骨は肩関節(肩甲上腕関節)で腕とつながっているため、腕の重さは常に肩甲骨にかかります。因みに腕の重量は一般成人でだいたい10kg前後あります。

腕を体幹のやや後方に位置することができれば、腕の重さは充分に肩甲骨を下方に引き下げるようにはたらきます。

すると、肩鎖関節(けんさかんせつ)で肩甲骨の外側の部分とつながる鎖骨は、胸部中央の胸鎖関節(きょうさかんせつ)を支点に、後方に開くように動かされて行きます。

この鎖骨が後方に開く動きが伴うことで肩甲骨はただ真下に下がるのではなく、背骨側に向って斜め内側下方に下がります。つまり、腕の位置をやや後方に置くことさえできれば、背中の筋力を使わなくても、腕の重さだけで肩甲骨は下方回旋されるのです。

しかし、ここで大事なことは、首、肩、胸などの筋肉に充分な柔軟性があるかどうかです。

これらの筋肉の多くは鎖骨や肩甲骨の動きに関わるため、その筋肉が凝り固まっていては、その緊張により、腕の重さだけでは十分に鎖骨が開かれたり、肩甲骨が下方回旋されなくなってしまうのです。


例えば、胸の筋肉を硬く鍛えてしまうと、胸が開きづらくなるため、腕を後方に引くことすら難しくなります。
このような場合、やはり、背中の筋力を使って、無理に腕や肩甲骨を背骨側に引き寄せなければいけなくなってしまうのです。

トレケアのトレーニングでは、この鎖骨や肩甲骨まわりの筋肉を柔軟に鍛え、関節の動きを改善することをとても重視しています。その理由の一つがここにあります。

 見た目にも美しく、機能的でもある「正しい姿勢」が作られるためには、肩甲骨の下方回旋がまず第一のポイントとなるわけですが、この最初のスイッチが入ることで、「胸腰椎移行部の伸展」→「骨盤の前傾」へと連動的にそのスイッチが入ります。


つまり、この3つのポイントはすべて、別々に意識して作るものではなく、「肩甲骨の下方回旋」という、最初のスイッチさえ入れば、自動的かつ連動的に作られていくものなのです。

 それでは、「肩甲骨の下方回旋」がどのようにして「胸腰椎移行部の伸展」を引き出していくのか?また、「胸腰椎移行部の伸展」とはどのようなポジションをいうのかについて、次回、お話して行きたいと思います。

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